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HEART 1

[312]  ミィ  2006-07-11投稿

     『俺・・・ちゃんと前に進めてるよ・・・。』





  
   
  もう・・・時間は戻らない・・・。




    どんなに願っても・・・・もう手遅れ・・・。



   でも・・・皆が君の事を忘れても・・・・



     俺は君と過ごした時間・・・忘れないよ・・・・。









   

    プルルルルルル


   

   蒼衣「んー・・・・。」




   俺は携帯の着信音で目が覚めた。




   窓から入る太陽の日差しが眩しくて俺は目を細めた。



   誰だよ・・・・こんな時間に・・・・。




    俺はベッドから体を起こして電話に出た。



     ”ピッ ”



   蒼衣「はい。」




     『お前、まだ寝てたのかよ!!!声が寝起き声だぞ。』


  
    蒼衣「何だ・・・。潤か・・・。何?」



      朝から大きな声・・・良くそんな声出るよ・・・。


 
     潤『お前・・・今年も行かないのかよ・・・。』


    
    蒼衣「何処に?」




     潤『とぼけんなよ・・・。墓参りだよ・・。』



    蒼衣「何だ・・・その事か・・用がそれだけなら切るよ。」




      潤「あ、おい!!ちょ・・”ピッ”



    俺は電話を切って携帯を閉じた。



     
        墓参り・・・・・ねぇ・・・・。




     アイツがこの世から消えて・・今日で3年・・・。




    長かったような・・・短かったような・・・。



     
      俺は葬式にも出なかったし、墓参りだって行ってない。



    
   今でも・・・目をつぶればアイツの笑顔が頭に浮かぶ。



    もし・・・墓参りなんて行ったら・・・お前との約束、



      守れそうにないからさ・・・・。





    なぁ・・・見てる?



     俺、今お前がいなくてもちゃんと生きてるよ・・・?




    
   俺・・・ちゃんと前に進めてるよ・・・。




      お前の分まで生きるから・・・。



   だから・・・ちゃんと見てろよ・・・・・。






    

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