メルヘンとロマンチスト
第三話 「ヒーロー」
「さあ反撃開始だ!」
胸を張りながら天使は高らかに言い放った。けだるそうないつもの天使と違って少し戸惑った。
「おらああ!」
若者が天使に殴りかかった。
「いくぜ!」
天使も応戦した。
鈍い音が公園に響いた。
倒れたのは天使だった。鼻血が出てきて涙目になっていた。
「弱ッ!」
つい言ってしまった。
「痛い…やばい…もうやだ」
「天使なんだろ?強いんじゃないの?」
「いや別に天使だからって強くないからね。普通の人と変わんないから」
「え、それにさっきあれだけ吠えてたじゃん」
「強がりに決まってるだろバカヤロウ!」
怒られた。あれだけカッコつけといてこれかよ。普通これで天使が一気バーっと倒すパターンだろう。どうする俺。
「まいったなあ。最近の人間がこんなに強いとは…」
天使は鼻にティッシュを詰めながら言った。
「まいったなあ。じゃあねえよどうすんだよ。勝てっこないぞ」
「…ひとつ覚えとけわたり君」
わたるですけど…。
「いくら不利でも、どうみても勝ち目がなくても諦めたらそこで終いなんだよ。何かを成し遂げたかったら手がもげても足が取れても絶対諦めるな!」
その時の天使は俺が知るどの天使でもなかった。
「お、おう頑張ろう」
「そうだ。それでこそロマンだ」
俺と天使はボロボロになりながらも戦った。そしてどうにか若者達を撃退した。体中が痛い。
けど救ったのだ。
ホームレスを。猫を。そして世界を。天使が言う人類消滅の話は本当かどうかはわからない。でもそれを阻止するのも悪くないと思った。
「あー疲れた。一回目からきついなあ。」
天使はぶつぶつ文句をたれていた。
「文句言うなよこれから世界を救うんだろ」
「…もしかしてやる気になった?」
「やる気がなかったらここにいないぜ!?」
「そうだな。いいねその目。会った時とは全然違う。まあこれからよろしくなわたる。一緒にヒーローだ」
天使は手を差し出した。
「いいね!ヒーロー」
俺はその手を掴み握手した。その時天使はちょいワリイと言ってあの携帯みたいのを出した。
「今度指令は…一週間後
に起こる銀行強盗を止めろ!?」
「さあ反撃開始だ!」
胸を張りながら天使は高らかに言い放った。けだるそうないつもの天使と違って少し戸惑った。
「おらああ!」
若者が天使に殴りかかった。
「いくぜ!」
天使も応戦した。
鈍い音が公園に響いた。
倒れたのは天使だった。鼻血が出てきて涙目になっていた。
「弱ッ!」
つい言ってしまった。
「痛い…やばい…もうやだ」
「天使なんだろ?強いんじゃないの?」
「いや別に天使だからって強くないからね。普通の人と変わんないから」
「え、それにさっきあれだけ吠えてたじゃん」
「強がりに決まってるだろバカヤロウ!」
怒られた。あれだけカッコつけといてこれかよ。普通これで天使が一気バーっと倒すパターンだろう。どうする俺。
「まいったなあ。最近の人間がこんなに強いとは…」
天使は鼻にティッシュを詰めながら言った。
「まいったなあ。じゃあねえよどうすんだよ。勝てっこないぞ」
「…ひとつ覚えとけわたり君」
わたるですけど…。
「いくら不利でも、どうみても勝ち目がなくても諦めたらそこで終いなんだよ。何かを成し遂げたかったら手がもげても足が取れても絶対諦めるな!」
その時の天使は俺が知るどの天使でもなかった。
「お、おう頑張ろう」
「そうだ。それでこそロマンだ」
俺と天使はボロボロになりながらも戦った。そしてどうにか若者達を撃退した。体中が痛い。
けど救ったのだ。
ホームレスを。猫を。そして世界を。天使が言う人類消滅の話は本当かどうかはわからない。でもそれを阻止するのも悪くないと思った。
「あー疲れた。一回目からきついなあ。」
天使はぶつぶつ文句をたれていた。
「文句言うなよこれから世界を救うんだろ」
「…もしかしてやる気になった?」
「やる気がなかったらここにいないぜ!?」
「そうだな。いいねその目。会った時とは全然違う。まあこれからよろしくなわたる。一緒にヒーローだ」
天使は手を差し出した。
「いいね!ヒーロー」
俺はその手を掴み握手した。その時天使はちょいワリイと言ってあの携帯みたいのを出した。
「今度指令は…一週間後
に起こる銀行強盗を止めろ!?」
感想
感想はありません。