携帯小説!(PC版)

親指姫

[635]  神様の親戚  2009-04-17投稿
いつからか私は…
何も信じられなくなっていた。

家族…

友達…

自分。



誰に言われる訳でもなく…
いや…


誰にも言われない事がショックだった…。





私は手に障害を持っている。
それに気付いたのは高校に入りたての頃だった。





『気にしなくていい』

誰かにそう言われたかった…。





6月中旬の今日まで
我慢ができなくなった私は高校に行かなくなり、

登校拒否になっていた…。





情を売る友や、

しつこい家族に、

うざい教師。


その全てと距離をとっていた私は、
窓から外を見ていて一人の少女を見つけた。


同じ障害を持った少女…。


ねぇ…

どうして笑っているの?

どうして元気なの?

…違う。

例え障害があろうとも、

笑うことができる。

それだけで元気でいられるんだ…



それがわかった時

私は学校に向かった。

育ててくれた家族へ

優しい友へ

そして同じ障害を者達へ


今なら言えます。

ほら、しっかり見てください。



私の手…



他の指に比べると…


親指が…


短く太い。


可愛くないですか?

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