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君と彼女2

[177]  さくら  2009-04-18投稿
ドアを開けて入ると、
コーヒーの甘い香りが鼻をくすぐった。

どこか懐かしさを覚える、柔らかな雰囲気の喫茶店…。

カウンターの横で、大きな黒いグランドピアノを弾く

長い黒髪がとても印象的な、小さな女性がいた…。


ドアに付いている鈴の音が鳴る。

僕に気付いたのか、その女性はチラッと横眼で僕を見ると、軽く会釈をした…。

『いらっしゃいませ…。』

カウンターでカップを拭きながら、白髪の老人がニコッと微笑みかけてきた…。

この喫茶店のマスターだろうか…。

僕は6つほどあるカウンター席の、ピアノの場所から一番遠い端の席に腰掛けた。

『コーヒーひとつ』

いつもならレモンティーを注文するところだが、コーヒーの香りにつられてしまった…。

店の中は、思ったよりも暖かかった。

上着を脱ぎ、隣のイスの背もたれに掛ける…。

改めて中を見渡した…。

イスとテーブルも4組ほどしかない狭い店内…。

壁にはミュシャの絵画がいくつか飾られていた。

君が好きだったミュシャ…。


初めて来る場所なのに、なぜかすごく落ち着けた…。

客も僕と入れ違いで出ていってしまい、今いる客といえば僕一人となってしまった。

店内は、相変わらずピアノの音色が鳴り響いている。

カウンター席でぼんやりと、君がピアノを弾いている姿を思い出していた…。

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