携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 君と彼女6

君と彼女6

[161]  さくら  2009-04-18投稿
『えぇー!?って事は26!?見えないけどなぁ〜…。もっと若いと思ってた。で、名前はなんて言うの?』

また僕の肩に手をのせて、横から覗きこんでくる。

『豊(ゆたか)だよ』

諦めてマスターのいる方を向いてしゃべった。

相変わらずカップを拭いて、微笑んでいるいるマスター。


とても穏やかになれた…。

そんな空間だった…。

なんだかんだで
たわいもない話を彼女としていたら、いつしか時計の針も19時を回っていた…。

コーヒーも3杯飲み干してしまった…。

彼女の話を聞いてると、自分も楽しくなれた。

久しぶりに、温かい気持ちになれた…。


『もうこんな時間か…。そろそろ帰るよ。』

『えっ?もう帰っちゃうの?じゃー最後に一曲だけ弾くから、聞いていってよ!』

そう言うと楽譜を手に持ち、足速にピアノに向かって行く彼女だった。

来夢がピアノを弾き始めると同時に鈴の音が鳴り、中年男性が中へと入ってきた。

残念だけど…。

お客さんの為にも、帰るとするかな?

来夢は、僕の事しか見ていなかった…。

客の目線が痛く感じた…。

コーヒー飲みに来る客もいるんだろうけど、

来夢目当ての客がほとんどだと悟ったから…。

カップに少しだけ残っていたコーヒーを飲み干して、僕は席を立った。


『ありがとうございます。』

マスターが伝票を僕に渡す。


会計を済まし、
上着を着て鞄を持つと、僕は店を出る準備をした。

ドアの前でいったん立ち止まり、ピアノを弾いている来夢を見つめた…。

それに気付き、来夢も僕の事を見つめてくる…。

「帰るから」と、口にして僕は店を後にした。

感想

感想はありません。

「 さくら 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

新着小説作品

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス