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僕らの死ぬ場所【2】

[414]  空乃  2009-04-18投稿
俺はその場に倒れた。
倒れたのとほぼ同時に足音が遠ざかっていくのが聞こえたため、俺の口からは溜息が漏れた。

「‥最悪」

顔の前にもってきた自分の手が鮮血で染まっていた。

「あ゛ー、ゲホゲホッ。この前のこと‥訂正してやるよ」

咳と一緒に俺は血を吐いた。

あ〜ぁ、この服お気に入りだったのに。

目の前が霞んできて、俺は##NAME2##の隣に体を引きずった。

「お前とゲハッ、死ぬのも‥悪くない‥か‥‥も‥な‥‥」

##NAME2##に微笑んだのが最後、俺は何も見えなくなった。








「なぁ##NAME1##」
「ん?」

急に声をかけられて、俺はどこを見ているでもない視線を##NAME2##に向けた。

「選べるとしたらさ、お前はどこで死にたい?」

本から目を離さないまま、あまりに似合わないことを言い出したので、俺は思わず吹き出してしまった。
「何だよ、急に」

笑っている俺を本から顔を上げた##NAME2##が睨んだ。

「で、どうなんだよ!」
「あ゛ー、そうだなぁ‥」

窓から見た空は、いつも以上に真っ青に見えた。

「やっぱ景色の綺麗なとこで‥だな」

考えてた訳でもないけど、そう思った。

「ん〜、じゃあ俺もそれがいいかな」
##NAME2##は本にしおりを挟むと、ほぼ放り投げるように机の上に置いた。

「うんと長生きして、孫にでも連れて行ってもらいたいな」
ガキみたいに笑ってそう言う##NAME2##に俺は「フーン」とだけ答えた。

「俺はさっさと死にたいかも」
「なんでさ!」
「別に、長く生きたくないだけ」

今度は##NAME2##が「フーン」と不思議そうに言った。

「あ゛ー、てかお前とだけは死にたくないな」
「何だよそれ!」
「だってお前、長生きすんだろ?」


俺はお前と一緒に死ぬ気も、ましてお前より長生きする気もないんだよ。


            END

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