スラム part47
「修二〜!!ちょっと降りてきて!!」
母さんの声が聞こえた。
階段を降りてすぐ母さんが荷物を突き付けてきた。
「これお父さんが忘れてったの。持ってってあげて。」
「なんで俺が。」
「今手が離せないの!!」
そう言ってる母さんの方を見た。
テレビを見ている。
どこが手が離せないんだよ。
そう思ったが修二は言わないでおいた。
ややこしいのはごめんだ。
「わかったよ。行ってくるわ。」
「はい、いってらっしゃい。」
そのあとすぐに家を出た。
渡されたものは、お茶の入った水筒と帯だった。
父さんは町の道場で毎週日曜に柔道を教えに行っている。
念のため、俺は父さんに憧れて柔道を始めたわけじゃない。
初めに言ったように俺は中学から始めている。
ただ、親父は俺にとって倒すべき相手だ。
俺はそのために柔道を始めたようなものだ。
昔、小学生のころ、俺は当時すごく真面目な優等生だった。
いや、マジで。
もちろんそんなだったから親に反抗することもなかった。
そんな俺でも唯一反抗したことがある。
それが六年生の時だ。
理由はもう忘れた。
きっと今となれば大したことないのだろう。
ただ、その時怒りで父さんを殴ろうとした俺の拳は、まるで造作もないかのように親父に軽くいなされた。そして父さんは殴ろうとした俺に怒るわけでもなく、一言「それじゃあまだまだ届かないな。」と言った。
悔しかった。
自分の非力さが悔しかった。
たしかに当時、小学生だったからとも言えるかもしれない。
でも、当たることさえなかったのだ。
それもそのはずだ。
柔道の組み手争いはパンチと同じくらい速いとも言われている。
父さんにとっては当時の俺のパンチはそれには遠く及ばないものだったのだろう。
だから俺は柔道を始めた。いつか父さんに勝つために。
そうこう考えてるうちに町の道場に着いた。
母さんの声が聞こえた。
階段を降りてすぐ母さんが荷物を突き付けてきた。
「これお父さんが忘れてったの。持ってってあげて。」
「なんで俺が。」
「今手が離せないの!!」
そう言ってる母さんの方を見た。
テレビを見ている。
どこが手が離せないんだよ。
そう思ったが修二は言わないでおいた。
ややこしいのはごめんだ。
「わかったよ。行ってくるわ。」
「はい、いってらっしゃい。」
そのあとすぐに家を出た。
渡されたものは、お茶の入った水筒と帯だった。
父さんは町の道場で毎週日曜に柔道を教えに行っている。
念のため、俺は父さんに憧れて柔道を始めたわけじゃない。
初めに言ったように俺は中学から始めている。
ただ、親父は俺にとって倒すべき相手だ。
俺はそのために柔道を始めたようなものだ。
昔、小学生のころ、俺は当時すごく真面目な優等生だった。
いや、マジで。
もちろんそんなだったから親に反抗することもなかった。
そんな俺でも唯一反抗したことがある。
それが六年生の時だ。
理由はもう忘れた。
きっと今となれば大したことないのだろう。
ただ、その時怒りで父さんを殴ろうとした俺の拳は、まるで造作もないかのように親父に軽くいなされた。そして父さんは殴ろうとした俺に怒るわけでもなく、一言「それじゃあまだまだ届かないな。」と言った。
悔しかった。
自分の非力さが悔しかった。
たしかに当時、小学生だったからとも言えるかもしれない。
でも、当たることさえなかったのだ。
それもそのはずだ。
柔道の組み手争いはパンチと同じくらい速いとも言われている。
父さんにとっては当時の俺のパンチはそれには遠く及ばないものだったのだろう。
だから俺は柔道を始めた。いつか父さんに勝つために。
そうこう考えてるうちに町の道場に着いた。
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