『今度、指輪をあげる』

貴方から貰えるならどんな物でもいい
『ちゃんと付けてね』
勿論そのつもり
貴方が選んでくれるならきっと素敵なんだろう
『楽しみにしてます』

形として残る物
もしもこの恋に終わりが来た時
それがどんなに悲しい物になるか分からない
でもきっとどんな形で残ったとしても幸せだった思い出として残るんだろう

『いつか同じ日に休みを取ろうか』
そんな風に言ってくれて嬉しい
『何処に行きたい？』
貴方の問いかけに本気で悩んだけど本当は何処でもない
貴方と行けるならどんな場所だっていい
そこに貴方がいて
笑い合っていられる
それさえあれば十分

次はいつ貴方と二人の時間は作られるのだろう
『次はいつ』って約束をしたいけどそれは出来ない
貴方を独り占めには出来ないから
貴方の時間を奪う事は出来ないから
だから私はただ待つだけ

『楽しみにしてる』と
笑顔で貴方に言った
それが唯一私に出来る事

思い出が増えて行く
それに伴う欲望
別れた後はまたすぐに会いたくなって
手帳に約束がないと不安になる
貴方の想いを知ってからもっと沢山の『好き』を聞きたくなる

我慢するから
貴方に触れられる日までちゃんと待つから
次は今日よりも少しだけ長く触れていて
無理はさせない様に
いつもの様に私から別れを切り出すから

そうやってちゃんと理解している振りをするから

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