龍神族
教室の隅で、僕は授業を受けていた。
僕は龍牙。珍しい名前でしょ。
僕は龍神族という、いわゆる龍と人とのハーフで、そのせいかなんとなく友達が少ない。本来龍神族はとある小さな島で生息している。人間と共存なんてもっての他だ。100年に一度、人間淘汰の計画が出る程だ。
…学校が終わって、僕は唯一無二の友、佐々木と帰っていたが、あちこちで火事が起こっていた。僕はやな予感がした。
(龍神族だ!あれは……!?)
みんなも佐々木も逃げて行った。
僕はその場に立ち尽くし、呆然と龍神族を眺めていた。
「……何でここに来たんだ…。」自然と口が開いた。
「ここで何をしているんだ、父さん!!」
言葉を持たない龍だが、こちらに気付いた。スッ、と手を伸ばしてきた。(…こっちに来い。)
僕は、静かに首を振った。
「――…そっちは僕の行く場所じゃない。ここは父さんのいる場所じゃない!」龍は微かに何かを感じたようだった。
龍は手を引っ込めた。(…じゃあな。)つり上がった目はかすかにうるんでいた。 佐々木が金属バットを持ってやって来た。
龍神族を目の前に傷ひとつない僕に驚いていた。「…終わったよ。」僕は、佐々木に終戦を告げた。それは、とても貴い戦だった。
僕は龍牙。珍しい名前でしょ。
僕は龍神族という、いわゆる龍と人とのハーフで、そのせいかなんとなく友達が少ない。本来龍神族はとある小さな島で生息している。人間と共存なんてもっての他だ。100年に一度、人間淘汰の計画が出る程だ。
…学校が終わって、僕は唯一無二の友、佐々木と帰っていたが、あちこちで火事が起こっていた。僕はやな予感がした。
(龍神族だ!あれは……!?)
みんなも佐々木も逃げて行った。
僕はその場に立ち尽くし、呆然と龍神族を眺めていた。
「……何でここに来たんだ…。」自然と口が開いた。
「ここで何をしているんだ、父さん!!」
言葉を持たない龍だが、こちらに気付いた。スッ、と手を伸ばしてきた。(…こっちに来い。)
僕は、静かに首を振った。
「――…そっちは僕の行く場所じゃない。ここは父さんのいる場所じゃない!」龍は微かに何かを感じたようだった。
龍は手を引っ込めた。(…じゃあな。)つり上がった目はかすかにうるんでいた。 佐々木が金属バットを持ってやって来た。
龍神族を目の前に傷ひとつない僕に驚いていた。「…終わったよ。」僕は、佐々木に終戦を告げた。それは、とても貴い戦だった。
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