wall〜壁〜5
少年はその日、近所の接骨院前の歩道に友達数人と、円を描くように会話をしていた。
地べたに胡座をかき、当時接骨院に通院していた友達を待っていた。
「あれ?今チャリンコで通った奴、この前の奴じゃね?」
友人の一人がそう言うと、皆同じ方向に視線を向けた。
「あいつかぁ!あの300円しか持ってなかった貧乏君な。」
少年の言葉に、友人らは笑った。
「それにしても、テツ遅ぇなぁ。」
接骨院で治療を受けている仲間の一人を待ちながら、少年らは無意味な会話を続けた。
15分くらい経っただろうか。
「ガチャン!」
少年らを囲むように、突然6人のチャリマツ(自転車に乗った警察官)が現れた。
その内の一人は、無線を口元にあて、何か話している。
「水色のTシャツ、胸には十字架のマーク・・・確認。」
少年以外は皆学生服を着ていた。
「ちょっと君、何だか分かるよね?」
警官の一人が少年にはなしかけた。
「は?なんすか。」
数ヶ月前から、少年らは恐喝容疑で指名手配されていた。
押し問答を続けている間に、パトカーも2台到着し、閑静な住宅街は一時騒然とした。
結果、任意ではあったが少年はパトカーへ乗り、警察署へ連行された。
「何も無かったら、またパトカーで送ってくれるんっすよね?」
車内で少年は緊張と怖さを隠す為、強がってみせた。
地べたに胡座をかき、当時接骨院に通院していた友達を待っていた。
「あれ?今チャリンコで通った奴、この前の奴じゃね?」
友人の一人がそう言うと、皆同じ方向に視線を向けた。
「あいつかぁ!あの300円しか持ってなかった貧乏君な。」
少年の言葉に、友人らは笑った。
「それにしても、テツ遅ぇなぁ。」
接骨院で治療を受けている仲間の一人を待ちながら、少年らは無意味な会話を続けた。
15分くらい経っただろうか。
「ガチャン!」
少年らを囲むように、突然6人のチャリマツ(自転車に乗った警察官)が現れた。
その内の一人は、無線を口元にあて、何か話している。
「水色のTシャツ、胸には十字架のマーク・・・確認。」
少年以外は皆学生服を着ていた。
「ちょっと君、何だか分かるよね?」
警官の一人が少年にはなしかけた。
「は?なんすか。」
数ヶ月前から、少年らは恐喝容疑で指名手配されていた。
押し問答を続けている間に、パトカーも2台到着し、閑静な住宅街は一時騒然とした。
結果、任意ではあったが少年はパトカーへ乗り、警察署へ連行された。
「何も無かったら、またパトカーで送ってくれるんっすよね?」
車内で少年は緊張と怖さを隠す為、強がってみせた。
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