携帯小説!(PC版)

体温

[237]  ふく  2009-04-22投稿
どんな場面でも背景から浮き上がる
君がそういう存在になる
何処にいたってすぐに君を見付けられる

やっと二人で会えたねと君が微笑む
自然と君の手が僕の手に触れ
僕が君の手を握り締める
何度繰り返されても新鮮で狂おしい程に愛おしい

抱き合う二人の体が街灯に照らされ重なり合う影になる
この感覚がたまらなく好き
背中に回された君の腕の感触がたまらなく好き
どんな多忙な日々も
どんなに疲れ切った毎日でも
君の胸の温もりが僕を夢の中へと導いてくれる
底はかない安心感
何故だろう

君の体から送り込まれる熱
何度でも君がくれる愛情
君の鼓動が伝わり僕の鼓動と共にリズムを刻む

僕が普通の男なら
君を連れて帰ってこの腕の中で眠らせてあげられるのに

だからこそ大切な時間
君の寂しさも全部含めて守りたい
どうしようもない僕を君が見捨てて遠くへ行かない様に繋ぎ止めたい

両手でしっかりと握る僕の手にキスをする
これが『またね』の合図

離れて行く君の背中を見送る
僕の方がきっと弱い
小さな背中が何だか健気で涙が溢れる

君がくれた体温
離れた途端に春の風で冷まされて行く

いつだってそう
君の熱を奪い空へと返すだけ
きっと君の方が分かっている

いつまでも二人でこの温もりを分け合えないという事を

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