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‐ドラゴン‐第八話「 不仲 」

[295]  有朱  2006-07-13投稿
‐クオール‐

皆は城の前におり、ドラゴン達は人間の姿に体を変えた。
「私の後をついて来て。」
皆はリンクの後ろをついて城の中へと入った。城の中は色鮮やかな装飾品で溢れている。城に入り少し歩くと両開きの大きな扉の前につきリンクは扉を開けた。
「皆の者来たか。」
既にイーザは椅子に座り皆を待っていた。
「イーザ様お待たせしました。」
皆は椅子に座るとシンとダルガンを見た。
「名は何と申す??」
「シン・クロース。こっちはミケル。」
「そうか。私の名はイーザ。この度は王の座につくために戻って来たのか??」
「そうだ。」
「・・・なぜ今になって??」
「全てを取り返すためだ!!俺が持っていた全てを!!」
「・・・。」
「イーザ様!!とりあえず私達の紹介からしませんか??」
リンクは手を貸すかのようにいきなり提案した。
「そうだな。」
「初めましてシン・クロース♪私はリンク・エイル「クオール」の王よ。こっちはウィル。」
リンクはニコッと笑いながらシンに挨拶をし、ウィルは頭を少し下げた。
「俺はリュウ・フェイザー。「ビルカ」の王だ。こっちはセレスだ。」
リュウは少し不機嫌そうにシンを見た。セレスはニコッと笑い頭を下げた。
「・・・。」
キャットは黙ってシンを睨んだ。
「お前は??」
「キャット!!」
ガルダンが間に入りキャットに言うが、キャットは自己紹介などする気がないようだ。
「・・たくっ!!こいつはシルク・キャット。「アルバス」の王だ。んで、俺がガルダン!!」
「ふ〜ん!!さっきは手荒な歓迎をありがとうよっ!!」
シンは大剣を鞘から抜きキャットに斬りかかった。
「よせシン!!」
イーザが叫びシンとキャットを見た。
「なっ!!!???」
キャットは素手でシンの大剣を掴み止めていた。キャットの手からは紅い血がドクドクと溢れ出ている。キャットは座ったままで、まだ大剣を掴んだままシンを殴り飛ばした。
「っ!!!!きさまっ!!」
「お前はこの程度か。。」
キャットは自分の手をペロッと舐めシンを睨みながら呟いた。
「何だと!!??てめぇ黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって!!殺すっ!!」
シンはまた大剣を振りかざした。

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