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箱の中の新聞記者7

[442]  エグテラ  2009-04-24投稿
新聞記者として、こうしてカメラを撮る行動は心を落ち着かせてくれた。
とは言っても、実際内務作業な俺はカメラなんて使わないのだが…

部屋を適当に撮ること10枚程。出てきた写真を見ていたら一つの違いに気づいた。
ネガ反転だからこそ気づけたかもしれない。かすかに色が異なる四角い場所がタンスの横の壁にあった。手の平サイズの大きさだ。
ネガ反転越しじゃなければ気づかなかったかもしれない。
確かによく見ると、薄い、あまりに細い黒い線のような場所があった。
だからと言ってどうすれば良いかわからない。

ここにあからさまに怪しい場所がある時点でここの謎を解くほかはない。
ダメもとで殴ってみる。やはり何も起きない。いや、何も起きないがやはりそこだけ何かが違った。
思うことを全て試してみたら、ついにその四角い場所を開けることができた。
押し込んだら少し凹んだため、その状態で横に動かすとスライドしたのだ。
(単純だな…)
穴の奥を覗くと、広い空間のようだ。だがその他に怪しい場所はない。
肩を落としながら手を突っ込み弄ってみると、見えない横側に何かあった。何かと思いカメラを片手に持って写真を撮り見てみると、小さなレバーのようなものが壁にかかっていた。
慌ててレバーを手探りで下に倒すと歯車の回る音と同時に隣の壁が動き出した。
目を疑った。そこにあったのはドアだった。
脱出の経路と思い慌ててノブを回したが鍵がかかっていた。
すぐにベッドの上の鍵を握り差し込んでみる。
もしこの鍵がこのドアの物じゃなければ…
肩を落とすじゃすまない。
だが今回ばかりは俺の願いは届いた。鍵は音をたてて回るとドアは開いてくれた。

嬉しい気持ちと共に中に入ると四角い穴から見た広い空間に出た。そこには中央にガラスのテーブル、横に椅子とデスク、ノートパソコンが置いてあった。
どうやら第二の部屋らしい。
デスクの引き出しを開けると一番下の引き出しにまたも鍵が置いてあった。
下から二段目には単三の電池があり、椅子の上には何も無かった………

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