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汚染 97

[119]  ふく  2009-04-25投稿
朝起きて一番に携帯を見た
結局貴方からの連絡はなかった
そういう日もあるよって自分に言い聞かせて家を出た

貴方の顔を見れるだけで私の一日の始まりは輝いて行く
貴方の『おはよう』で私の一日がやっと始まる

貴方は多忙ね
今日も飲み会
あまり話せない日は寂しい気持ちで一杯になるけど事務所を出てから必ず貴方はメールをくれる
この日は残業だと言っておいたから『飲み会終わったら迎えに行くよ』と言ってくれた
『終わったら連絡して』と言った

八時を過ぎた頃に電話はあった
『終わったから今から会おう』と
だから早く切り上げて急いで更衣室へ向かった
化粧直しをして
髪を整えて事務所を出た
すぐに貴方に電話をかける
電話に出ると『ごめん』と一言
何がごめんか分からなかった
『二軒目に連れられた』
怒りというよりも力が抜けた
わくわくして
貴方に会えると浮かれていた自分が一瞬にして消えた
『そうですか』と言うしかなくてそれで終わった

理解はしているつもり
職場の付き合いも上司に対する付き合いも
全ては仕方のない事
それを断り私を選んでくれるのも何だか気が引ける
だから我慢をして必死に自分を押し殺した

もしも私がどうしようもない位我が儘なら
『何でよ』と怒るだろう
だって貴方が会おうって言うから仕事も切り上げたのに
『断る事だって出来たじゃない』と強く言うだろう
『今日は帰ります』の一言も言えたはず
でもそんな事は言わない
『仕事と私とどっちが大切』なんて愚問はしない

ちゃんと分かっている
計れない事も
貴方の気持ちも
本当はそんな貴方も好きだから
付き合いも大切にして欲しいしそれを出来る貴方も素敵だと思うから
どんな貴方も好きだから

会おうとしてくれた事実だけで私は救われる
会いたいと思ってくれただけで満足

少しずつ大人になれる気がする
初めてこんな風に思えた
会えなかったのも確かに悲しいけど
これも運命かなってしみじみ思ったりもした

明日は貴方とご飯に行く
明日の約束があるから大丈夫
今日会えなかった分もっと恋しくなり
もっと会いたくなった
こういうもどかしさで貴方をもっと想えるのもいいもんだな

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