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汚染 101

[220]  ふく  2009-04-25投稿
『立てる自信がない』と言う貴方をホテルまで連れて行く事にした
いつまでも事務所にはいられない
私に抱き着いて来る貴方の背中をさすった
何度も『ごめんね』を言う
こんな貴方を見たのは初めて
嫌だとは思わない
『怒らないでね』と小さな声に『怒らないよ』と答えた
優しくさする手に愛を一杯込めた

貴方のこういう一面を見れた事も嬉しく思う
どうしようもない人
情けない姿
酔っ払いは嫌いだけど
お酒臭いのも嫌いだけど貴方だから許せる
心配させられるのもするのも好きではないけど貴方だからする事
『迷惑かけたね』と言うけど迷惑なんて思わない
最後まで送り届けるのが今日の私の仕事
迷惑なんかじゃない
私が望んだ事

どうにか体を起こし支える様にして貴方を立たせた
少しはマシになったみたいだ
貴方の鞄を手に持ち貴方の腕を掴んで事務所を出た

外は雨
貴方が傘を持っていなくて良かった
私の傘に一緒に入る
それもまた私をときめかせる
貴方がちゃんと真っ直ぐ歩ける様に貴方の腰に手を回し支えながら歩いた

『周りにバレたかもしれないけど、そしたら迷惑だよね』と聞くと『全然』と笑って頭を撫でた
本当だろうか
それならいい

少し雨宿りをした
傘を閉じて思い切り抱き締められる
貴方の心臓の音が聞こえる
『ずっとこうしたかった』
貴方のその言葉に答える様に強く抱き返した
そのままの状態でしばらく過ごした
キスをするとお酒の味がする
それも嫌な感じはしなかったのは大好きだから

こうして貴方を放っておけなくてたまらなく心配に思って
こんな時は私がしっかりしないとって
貴方が弱い時は私が強くいないとって思えた
貴方の腕の中で実感した
だから私が弱い時は貴方に強くいてもらいたい
そうして支え合って行きたい
きっとそうでなければいけない
私も貴方も一人では生きられないのだと身体に染みて理解した

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