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エンブレム〜第一章〜?ー?

[254]  S・U  2009-04-25投稿
しかし、この席を中心とした前後左に乗客は一人も座っていないし、かといって二席も離れたあちらの男性に対してこんな小さな声が届くわけ無いので彼女が独り言を喋っていると言う可能性を除けばこの場合俺に話し掛けている、と考えるのが妥当だろう。
なので俺は答えることにした。
「ええ…まあ、ちょっと――まで」
俺はある町名を口にした。
「へぇ、そうなんですか。私もそこで降りるんですよ」
偶然ですね、と彼女は面白がるような口調で言った。だが、その口調とは裏腹に彼女の表情は蝋人形の様に変わらなかった。
「そこにはどの様な了見で?」
「いやぁ、お恥ずかしい話ながら、実はそこでうちの身内が迷子になったらしく、交番から『保護しているので引き取りに来てください』という連絡を受けたものでその引き取りに…」
俺はそう答えながらその“身内”の風貌を思い出していた。
…たく、あいつは。私はもう一人で遠出くらい出来ます、何て麦わら帽子かぶりながら言いやがったくせに御巡りさんと俺に余計な労力払わせやがって…っ。
「まあ、そうだったんですか。それは大変ですね」
そう言った後、彼女は話題を変えた。

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