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desteny??

[433]  meeco  2009-04-26投稿
「大丈夫?ほんと。帰れる?」

麗華と私は、店の外で、タクシーが通らないか、見ながら話していた。

「うん、大丈夫。ゴメンね、何か・・・。彼にも、謝っといてね。」

店の外に出ると、身体の震えも、少しは治まった。でもさっきの出来事は全て、夢で有って欲しい。と願いは、段々と強くなっていた。その時、私達の目の前を一台のタクシーが通り過ぎ様とした。私は、急いで、少しふら付きながらも、右手を挙げて、そのタクシーを停めた。

「良いよ。気分悪いのに、仕方無いじゃん。ねぇ・・・、香里?」

タクシーの後部座席の扉開いた時、麗華は、いつもよりワントーン小さい声で、呟く様に言った。

「・・・、ん?」

「秀樹と、逢った事有るの?知り合いなの?さっきは、秀樹も違うって・・・、妬きもち?とか言ってたけど・・・。何か、俯に落ちないって言うかね・・・、香里の顔色が変だった気がして。」

「麗華・・・、私と中川さんが知り合いな訳無いでしょ?接点も無いし。さっきも、麗華が言ってた様に、もし、私と中川さんが知り合いなら、麗華も、知ってるよ?顔色が変だったって言うのは、多分、気分が優れ無いのが、顔に出てたの。」

「・・・、ほんとに?知り合いじゃ無いのね?私・・・、ほんとに秀樹の事好きなの。今まで、こんな真剣に誰かを好きになった事無いのよ。いつか、彼も、結婚したいね。って言ってくれてるの。だから・・・。」

胸がえぐり取られる様な気持ちになった。同時に、中川の事を憎み、麗華に嘘を付いてしまった事も後悔していた。

結婚も意識している―\r

初めて、麗華の口からそれを聞いて、とてもあの日の事を、これからも、話せそうに無い気がした。

私は、間極まって、涙が溢れ出しそうな麗華を見て、両手で、肩を抱き締めた。

「香里、ゴメンね・・・。変な事聞いて。親友が嘘付くなんて、有り得無いもんね。秀樹の事も、疑うなんて、私、どうかしてた・・・。淳と逢えたら、また教えて。淳と、香里が、巧く行ってくれる事、私、祈ってるから。」

私も、麗華の言葉に、思わず涙した。

「ありがとう。彼と仲良くね。また、連絡する・・・。」

タクシーの扉は、私がそう言い終えると、ピシャリと閉まった。

私は、タクシーで自宅へと向かった。

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