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孤(こ) 二

[560]  彰子  2009-04-26投稿
2日程経って、美里は学校の担任の佐伯に呼び出された。
「数日前、昇太君が左目の横にアザを作って、登校してきたんですが、お家で何かあったんですか?」
「いえ、あの、公園でお友達と遊んでいて喧嘩になったらしいんです。普段は喧嘩なんて聞かないですが、男の子なので、そうゆう事もあるのかなと。」
「そうですか…、2学期から目に見えて昇太君、元気がない日が多くなっていたので、声をかけていたんですが、『何もないよ』と、笑顔で答えてくれていました。気になっていたところにアザを作ってきたので、お母さんに来ていただいたんです。どうもお忙しいところ、すみませんでした。」
と、佐伯は席を立ち、礼をした。
「あ、はい。ありがとうございます。」
美里もそれに促されて席を立ち、礼をして、教室を後にした。
 佐伯は校長と教頭にこの件を相談していたので、報告に職員室へ向かった。

「校長先生、教頭先生、
この前のお話しですが…」 教頭が少し怪訝そうに
「どうだったかね…」と
佐伯に聞いた。
「はい今、お母さんに来ていただいてお話ししたんですが、公園で友達と喧嘩をしたと言っておられました。」
「そうですか…。まぁ3学期になっても、おかしい様であれば通告する事にしましょうか。様子を見ていてあげてください。」
と、校長が穏やかな表情で佐伯に少し安心させる様に促した。

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