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エルファ・人形残酷物語17

[463]  ぐうりんぼ  2009-04-28投稿
 ボックルが言う。

「ワシらの命令は絶対じゃ。どんな理由があっても拒否する事は出来ん」

「拒否出来ないとなれば、エルファは逆ギレして子供たちを1体残らず…
 殺してしまう可能性も否定出来ません」

 唖然とするボックル。

「そんな事、ないじゃろう?」

「エルファなら、やりかねません。子供1体を踏み殺しておいて、平気な顔をしてますからね」

「じゃあ、どうする?
 もうしばらく、様子でも見るか?」

「そうですネェ…」

 どうやら今後、この線でエルファとの対処法を進める事になりそうだ。

 この時だ。

「ジャックぅ〜」

 誰かがジャックの背中に抱き付いて来た。

 振り返ってみると、エルファと同じ背丈の女性の人形の姿があった。

 栗色の長い髪に小さめな顔、やや細眼の…

 ちょっと、不良っぽい感じのギャル系だ。

「なあーんだ、ルーシーじゃあねえか」

 笑顔になるジャック。

 人形協会で働く人形ルーシー。

 スザンヌの所属する人形生活課の1人である。

「久しぶりねジャック! 元気だったァ!?」

 ルーシーはジャックの前に回って膝に飛び乗り、抱き付く。

「こらルーシー! 今は大事な話し合いをしてるのよ、あっちへ行ってなさい!」と、スザンヌが注意するが…

「イイじゃなーい!
 久しぶりにジャックに会えたんだからァ!」

 人間の友達であるジャックの顔が見れて、ルーシーは上機嫌なのだ。

「しょうがないわネェ」

「仲がイイわい」

 スザンヌもボックルも、厳しくは注意しない。

 ジャックはルーシーにとっては、命の恩人。

 よき理解者なのだ。

 こうやってハシャぐルーシーも、任務の時は別人のように行動する。

「ルーシー、久しぶり」

「マルシア様も」

 マルシアの頬にキスするルーシー。

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