desteny??
タクシーで自宅へ向かったが、真っ直ぐ、帰る気持ちにはなれなかった。自宅近くの駅前で、タクシーを降り、理由も無く、歩く事にした。少し歩いた所に、閉店間際の花屋が有った。私は、店の外に出されていた、マーガレットをぼっと見詰めて居た。
店の中から、声がした―\r
「香里?・・・、だよね?」
大学の同級生の江梨菜だった。
「あ、江梨菜〜。どうしたの?ここでバイト?」
「うん。このお店、親戚がやっててね。バイトの人が急に辞めちゃって、人が足り無くて・・・。新しい人が決まるまで、お手伝い頼まれて。」
「そうなんだ。知らなかったから、ビックリしちゃって。」
「今、帰り?出掛けてたの?デート?」
江梨菜には、淳の事も話していた。あの日以来、何事にも、積極的になれない私は、大学にも、友達は少なかった。長谷部との件も有り、学校では、特に、隠れる様に居た。そんな私の唯一の大学の友達が、江梨菜だった。
「デートだったら、良いんだけどね・・・。予定は、その筈だったんだけど。」
江梨菜は、私が見ていた、マーガレットを片付けながら、言った。
「あっちゃん?だよね?もしかして、すっぽかされた?」
「まぁね・・・。で、友達が彼氏を紹介したいって、連絡来たから、逢って来たの。」
「そうなんだ・・・。元気無いよ?私が、話聞くから。もう、バイト終わりなんだ。今、片付けてた所だったの。そこの、新しく出来たカフェ、ケーキ美味しいんだって。夜中までやってるって言うから、行ってみようよ。」
江梨菜に押し切られ、直ぐ近くのケーキが美味しいと言うカフェに、江梨菜のバイトが終わるのを五分程待って、歩いて、二人で入った。
江梨菜は、私の話を聞くと言うより、バイトの花屋に、変な客が毎日来る話や、他のバイトに偉そうに指図されると言う愚痴を誰かに話したいだけだった。私も、重い話を誰にも言うつもりは無かったし、麗華や、茉莉子、淳にも言えない様な話を、江梨菜に話せる訳も無かった。
明るく、機関銃の様に、愚痴を話す江梨菜の話を聞くのに、少し疲れた頃、テーブルの下で、こそこそと腕時計に目をやった。時間は、午後十一時半になっていた。
「江梨菜?時間、もう十一時半だって・・・?」
「え?もう、そんな時間?ゴメンね、結局、私ばっかり、喋っちゃって・・・。電車無くなっちゃう。また、連絡するね。元気出して!!ね?」
江梨菜は、鞄から財布を出して、自分の飲食代をテーブルに置いて、走って店を出て行った―\r
私も、直ぐに店を出て、暗い夜道を歩いて自宅へ向かった。
店の中から、声がした―\r
「香里?・・・、だよね?」
大学の同級生の江梨菜だった。
「あ、江梨菜〜。どうしたの?ここでバイト?」
「うん。このお店、親戚がやっててね。バイトの人が急に辞めちゃって、人が足り無くて・・・。新しい人が決まるまで、お手伝い頼まれて。」
「そうなんだ。知らなかったから、ビックリしちゃって。」
「今、帰り?出掛けてたの?デート?」
江梨菜には、淳の事も話していた。あの日以来、何事にも、積極的になれない私は、大学にも、友達は少なかった。長谷部との件も有り、学校では、特に、隠れる様に居た。そんな私の唯一の大学の友達が、江梨菜だった。
「デートだったら、良いんだけどね・・・。予定は、その筈だったんだけど。」
江梨菜は、私が見ていた、マーガレットを片付けながら、言った。
「あっちゃん?だよね?もしかして、すっぽかされた?」
「まぁね・・・。で、友達が彼氏を紹介したいって、連絡来たから、逢って来たの。」
「そうなんだ・・・。元気無いよ?私が、話聞くから。もう、バイト終わりなんだ。今、片付けてた所だったの。そこの、新しく出来たカフェ、ケーキ美味しいんだって。夜中までやってるって言うから、行ってみようよ。」
江梨菜に押し切られ、直ぐ近くのケーキが美味しいと言うカフェに、江梨菜のバイトが終わるのを五分程待って、歩いて、二人で入った。
江梨菜は、私の話を聞くと言うより、バイトの花屋に、変な客が毎日来る話や、他のバイトに偉そうに指図されると言う愚痴を誰かに話したいだけだった。私も、重い話を誰にも言うつもりは無かったし、麗華や、茉莉子、淳にも言えない様な話を、江梨菜に話せる訳も無かった。
明るく、機関銃の様に、愚痴を話す江梨菜の話を聞くのに、少し疲れた頃、テーブルの下で、こそこそと腕時計に目をやった。時間は、午後十一時半になっていた。
「江梨菜?時間、もう十一時半だって・・・?」
「え?もう、そんな時間?ゴメンね、結局、私ばっかり、喋っちゃって・・・。電車無くなっちゃう。また、連絡するね。元気出して!!ね?」
江梨菜は、鞄から財布を出して、自分の飲食代をテーブルに置いて、走って店を出て行った―\r
私も、直ぐに店を出て、暗い夜道を歩いて自宅へ向かった。
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