月光に染まる魔王〜第八話〜
全く…甘いぞ、
そんな事では…
貴様に与えられた
力は破壊するため
だというのに。
「どうして…抱きしめる
の…どうして…撫でるの
…どうせ…。」
少女の質問に対して、
ただ無言で撫で続ける…
「こんなことされても、
嬉しくなんか…。」
やがて、真の手が止まり
「嬉しいかどうか
じゃない。貴女は
崩れそうだ…。」
と言い、いつもの冷たい
目に戻り、その腕を解き
、立ち去った。
(…本当に崩れそうなの
はどっちだかな…。)
少女はゆっくりと
起き上がった。
「アーサー…行こうか…
なんか、あの人と戦え
そうにないよ。
凄く悲しい目をしてる。」(それに…。)
シャワーの音が響く…
体中を伝い、
流れ落ちていく…。
ただ突っ立て…
ただうなだれて…。
崩れそう…か、あの
言葉は誰に対して
言ったのか…わからない
…自分か…少女か…
あるいは別の誰かか…。
それにしても…痛みが…
消えた?立ってられない
くらいの痛みなのに…
そうだ…あの魔器だが
なんだか知らないが…
あれを手にした時から
痛みが無くなった…、
それどころか…
気持ち良かった…
今までは、体中を
駆け巡るような痛み
が消え、身体に溶け、
緊張を解くような
心地よさに変わった…。
「真君…勝ちましたね。
でも…情けをかけたら、
やられてしまいますよ。
今回みたいに、戦意を
奪えるのは滅多に…。
行こうか?」
人が居なくなった頃、
空に巨大な影が
飛んで行った。
一人の少女を乗せて。
一つ不思議に思った…
あの時、他に誰か居た…
「アーサー…他に誰か
居たよね?」
無言…でも、頷いて
くれる。初めて会った
時からそうだった…。
無言で私を守って
くれた…私がマスター
(契約者)
だからからしれないけど
…でも、嬉しかった…。
そして、
この事を知った。
この戦いの勝者は
一つだけ、願いを
叶えられる…と。
病気で死んだ
弟を…と思った…。
弟が死んだ時の鏡に映る
自分の顔をはっきりと
覚えてる…。思い出すと
自分じゃない気がする。
その時の顔があの人の
顔と重なった…。
いや…もっと、悲しそう
だった気がする。
だから…
優しく抱きしめて、
頭を撫でてくれたのかな…
そんな事では…
貴様に与えられた
力は破壊するため
だというのに。
「どうして…抱きしめる
の…どうして…撫でるの
…どうせ…。」
少女の質問に対して、
ただ無言で撫で続ける…
「こんなことされても、
嬉しくなんか…。」
やがて、真の手が止まり
「嬉しいかどうか
じゃない。貴女は
崩れそうだ…。」
と言い、いつもの冷たい
目に戻り、その腕を解き
、立ち去った。
(…本当に崩れそうなの
はどっちだかな…。)
少女はゆっくりと
起き上がった。
「アーサー…行こうか…
なんか、あの人と戦え
そうにないよ。
凄く悲しい目をしてる。」(それに…。)
シャワーの音が響く…
体中を伝い、
流れ落ちていく…。
ただ突っ立て…
ただうなだれて…。
崩れそう…か、あの
言葉は誰に対して
言ったのか…わからない
…自分か…少女か…
あるいは別の誰かか…。
それにしても…痛みが…
消えた?立ってられない
くらいの痛みなのに…
そうだ…あの魔器だが
なんだか知らないが…
あれを手にした時から
痛みが無くなった…、
それどころか…
気持ち良かった…
今までは、体中を
駆け巡るような痛み
が消え、身体に溶け、
緊張を解くような
心地よさに変わった…。
「真君…勝ちましたね。
でも…情けをかけたら、
やられてしまいますよ。
今回みたいに、戦意を
奪えるのは滅多に…。
行こうか?」
人が居なくなった頃、
空に巨大な影が
飛んで行った。
一人の少女を乗せて。
一つ不思議に思った…
あの時、他に誰か居た…
「アーサー…他に誰か
居たよね?」
無言…でも、頷いて
くれる。初めて会った
時からそうだった…。
無言で私を守って
くれた…私がマスター
(契約者)
だからからしれないけど
…でも、嬉しかった…。
そして、
この事を知った。
この戦いの勝者は
一つだけ、願いを
叶えられる…と。
病気で死んだ
弟を…と思った…。
弟が死んだ時の鏡に映る
自分の顔をはっきりと
覚えてる…。思い出すと
自分じゃない気がする。
その時の顔があの人の
顔と重なった…。
いや…もっと、悲しそう
だった気がする。
だから…
優しく抱きしめて、
頭を撫でてくれたのかな…
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