携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> 汚染 107

汚染 107

[122]  ふく  2009-04-29投稿
職場の人達との飲み会の日
店まで向かうタクシーには一緒に乗ろうと約束をした
タクシーの中で手を繋ごうと約束をした
店では隣に座ろうと約束をした
帰りは二人で帰ろうと約束をした

その約束は果たされた
行きは同じタクシー
タクシーの中ではこっそりと手を繋いだ
バッグで隠しながら繋がれる手
思わず顔がにやけてしまった
恥ずかしくてスリルを感じてどうにか周りに気付かれずに済んだ
店に着くとちゃんと貴方の隣に座った
帰りは貴方が駅まで歩いて帰ると言うから私もと言って貴方に着いて行った
他の人はタクシーで帰ると言うからどうにか二人になれた
怪しまれても仕方が無い
でも貴方との約束を守る為
気にはなるけど周りの目を気にしては二人にはなれなかったから

次職場で会えば何を聞かれるか分からない
本当は心も痛んだ
堂々と打ち明けられない関係なのだから

手を繋いで駅までの長い距離を貴方と歩いた
『少し疲れた』と言うと
『どっかでコーヒーでも飲もう』と気遣ってくれる

昼間には沢山の人で賑わうショッピングモールに入った
人気はあまり無く静まり返っている
貴方が私の手を引いてアクセサリー売場に入った
『何がいい?』と聞く
目に映るのは綺麗なネックレスや指輪
貴方は以前私にした約束を覚えてくれていた
『いいよ』と頭を振る私に『選んで』と言った
閉店間際で少し焦りながらも必死で選んだ
指輪が欲しかったから色んな指輪を手に付けてみて手をかざした
『これ』と選んだ指輪はそんなに高価ではない
十分だった
悪い気もしたし高い物は望んでいない
残念な事に私の指には少し大きいサイズしかなかった
でも一番気に入ったからそれにした
貴方がそれをレジに持って行く姿をただ見つめていた

本当にいいのだろうかと迷いはあった
でも貴方の好意を嬉しく思いながら貴方が振り向くのをじっと待った

感想

感想はありません。

「 ふく 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス