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汚染 110

[117]  ふく  2009-04-29投稿
部屋に帰り指輪を外した
この瞬間が一番寂しくて
この指輪を付ける瞬間が貴方を一番に感じる時

この薬指の指輪を堂々とかざし
誰かに嬉しそうに笑って見せられたらどんなにいいだろう

置かれた指輪が寂しそうで
眺めては泣いた
最近一人になると涙が出る
泣く事が増えた
貴方の前で泣けない分
一人で泣いている
貴方の前では笑っていられる様に
泣けるだけ泣いた

そんな時の貴方からのメール
『今日はありがとう』
それを言うのは私の方
沢山の気持ちをありがとう
『どんどん好きな気持ちが大きくなるよ』
私だってそう
大きくなり過ぎて戸惑うばかり
『声が聞きたくなったからバス降りたら電話していい?』
貴方も寂しいのかな
貴方も弱いのだろうか
だとしたらいつでもかけて来て
眠たくても貴方の声がまた聞けるなら目を擦りながら懸命に待ってる

貴方の声を聞けるだけで涙は枯れる
安心して眠りに着ける
『早く会いたいよ』と言う貴方をまた抱き締めたくなる
さっきまで繋がれていた左手の温もりを忘れた
この手が熱を失う前にまた温もりが欲しい
本当ならいつでも繋がれていたい

受話器越しに貴方の足音が聞こえる
目を閉じると貴方が隣で笑っている様で
まだ二人で肩を並べて歩いている様で
静かに耳を澄ました

『家に着いたよ』
その言葉を聞くのが嫌い
誰かの待つ家に貴方は帰って行く
現実を目の当たりにする瞬間
『また明日メールするよ』
休みの日にはメールでしか繋がれない
我が儘は言わないと決めた
言ってはいけない事
頭では分かっているのに最近の私は気持ちが不安定になる
『分かった』と一言
何も分かってはいない
分かる事と言えば
無理をしている自分

このままだときっと自分を見失ってしまう

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