貴方が私にキスをして言った
『今何て思ってるか当てて』
貴方の目を見てすぐに分かる
キスで抱き締める強さで

考えてる振りをしたけど分かってしまう
少し間を置いて答えた
『朝まで一緒にいて？』
貴方が真顔で頷く
望みは叶えたい
でも出来ない
嫌ではないけど私にはまだ覚悟が出来ていない
一度は繋がった身体でも二度目が怖い
それが何故か私にも良く分からない

明日からしばらく会えなくなる
だからだと言って貴方は私の手を握る
『今日は出来ない』と断る私を寂しそうに見た
そんな顔しないで
寄り添って朝を迎えてみたい
だけどもう少し待って
多分もう一度貴方との関係を持ってしまえば
私は貴方から離れられなくなる
身も心も
それでも構わないと
覚悟が出来たら私は貴方の胸で眠るから

もう離れられないとは知っているけど今はどうしても悲しみが勝ってしまう
前とは違う
本気で愛し始めたから
貴方を欲しがる自分がいるから
欲張りも我が儘も我慢している自分が一気に壊れそうになるから

貴方の頬にキスをして
『気持ちは嬉しいよ』とだけ言った
だから笑って
貴方の寂しさを見るのは辛い
貴方を傷付けたくはない
でも答えられない自分も嫌

嫌いにならないで
大切にしたい想いだから
この関係も
今のままでも私はいっぱい喜びを感じていられるから
離れないで
ずっと私を見ていて
少しは忘れてもいい
その後はすぐに私を思い出して

『分かった』と言って笑った
その笑顔が好きだからいつでも笑っていて
その笑顔があれば私は生きて行けるから

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