なくしたモノ[9]
「手、離してください。」下をむいたまま呟くように言った。
「とりあえず、クラスと名前な。これ書いとけ。」
なげやり。
そんな印象。
色素薄いのかな?
肌も白いし
目もうっすら茶色い。
「手、止まってるけど?」ニヤニヤしながら先生が言う。
「ぁあ、ごめんなさい。
目が、綺麗だなぁと思っ て。」
照れるでもなく淡々と言った。
「口説いてる?さっきのヤツ みたいにしてほしーの?」
今度は苦笑いだ。
「そんなんぢゃないです。」
少し素っ気なく言った。
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