LOVE&TRUTH〜恋の光 12
―公園に着くと、
未だに続いていた。
「あれか?」
高杉先輩は関節を鳴らしながら、彼らを見つめていた。
「はい」
…と、一人の先輩が私に気づいた。
「あいつ戻って来ましたよ!」
「じゃあ早く捕まえろ」
「それが、2Aの高杉達も一緒なんっすよ!!」
一同はこちらに振り返った。
「卑怯だな、あの女」
日が暮れてきた。
「よし!俺らに任せとけよ♪」
私は申し訳なさそうに肩をすくめた。
「心配すんな♪」
と、神谷先輩。
少し安心して前を向くと、
もう彼らはテニス部の先輩達へと進んで行った。
「お前ら、二年のクセにイイ面構えしてんじゃねーかよ」
三年の先輩が松本を手放すと、
伸びをした。
松本はハァハァ言いながら、
苦しそうにしていた。
私は松本に駆け寄った。
「大丈夫?」
「ありがとな、助け呼んで来てくれて」
私は涙が溢れた。
しかし、問題はこれからだった。
喧嘩が始まる…。
公園へ散歩に来た近所のお爺さんも引き返した。
「…お前ら、後輩の地位に居るって事分かってんのか?」
「別にてめぇら尊敬できねーし、先輩じゃねえよ。な?」
「っつかさ、三年のクセして一年にマジになってんじゃねーよ」
三年の先輩達の顔つきが変わった。
「かかって来いや」
私と松本は、顔を見合わせた。
「いい加減にしろ!!」
我慢に限界が来た三年の先輩は、高杉先輩を殴った。
しかし、左足が後ろに下がっただけで、
あとは全く姿勢を崩さなかった。
松本は目を丸くする所か、
口もあんぐりしていた。
「何だ?コイツら…」
三年の先輩は、自分の拳を見つめた。
しかし三年のプライドとして、
全員また飛びかかって行ったが、
また同じ結果が出た。
「じゃ、次はこっちから行かせてもらうぜ?」
三年の先輩達は、
小刻みに震えていた。
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