エンブレム〜第一章〜?ー?
彼女が椅子から立ち上がり、俺も後から席を立つ。
雨はどうやら上がったらしく、空は晴れやかな青空を広げていた。
うーん、少し微妙な心境だ。
俺はチラリと持っていた傘を見た。
折角あいつの分も傘持ってきたのになぁ…。
「やっぱり話をして居ると時間なんてあっという間ですね」
機械にお金を入れながら彼女は言った。
「そうですね」
忘れられる程面白い会話ををしていれば…の話だが。
そう少し思ったが別に俺は何も言わなかった。最後にそんな無粋なこと言って気分を害したお別れ風景は余り良いもんじゃないからな。
「それじゃ」
トンッとバスから降り振り向き様に彼女は言った。
「はい、それじゃ」
俺もバスから降りながら言った。彼女はその言葉を聞いた後クルリと身を翻しバス停から離れていった。
「…」
最後まで笑わない人だったな、あの人。
そんな事を思いながら彼女を見送った後、
バスが発進する音を聞きながら、
ふと、気付いた。
「…そうだ、俺が乗ったのはノンストップバスじゃないか」
雨はどうやら上がったらしく、空は晴れやかな青空を広げていた。
うーん、少し微妙な心境だ。
俺はチラリと持っていた傘を見た。
折角あいつの分も傘持ってきたのになぁ…。
「やっぱり話をして居ると時間なんてあっという間ですね」
機械にお金を入れながら彼女は言った。
「そうですね」
忘れられる程面白い会話ををしていれば…の話だが。
そう少し思ったが別に俺は何も言わなかった。最後にそんな無粋なこと言って気分を害したお別れ風景は余り良いもんじゃないからな。
「それじゃ」
トンッとバスから降り振り向き様に彼女は言った。
「はい、それじゃ」
俺もバスから降りながら言った。彼女はその言葉を聞いた後クルリと身を翻しバス停から離れていった。
「…」
最後まで笑わない人だったな、あの人。
そんな事を思いながら彼女を見送った後、
バスが発進する音を聞きながら、
ふと、気付いた。
「…そうだ、俺が乗ったのはノンストップバスじゃないか」
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