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LOVE&TRUTH〜恋の光 15

[324]  YUNA.  2009-05-05投稿



―翌朝。


教室に入り、私はミサに今日の放課後は、


松本と帰る事を伝えた。


「なんか、新婚さんみたいだね」


ミサがつつく。


「はよ、梓姫」


あっ…、梓姫!?


松本が下の名前で!!


「おはよ、たっ…タク」


言葉が詰まってしまう。


ミサがニヤケながら、


私達の会話を聞いていた。


「今日は二人な!」


そう言うと、松本…いや


タクは、何人かの男子と共に教室を出た。


「よし!アタシも高杉先輩と両思いになるぞ♪」


「うん、頑張って!」


そんなヤリトリで、


授業がトントン拍子で進み、





―放課後。






「帰るか!」


タクと二回目の二人きりだ。


「家、どこだっけ?」


「交差点を右に行った所だよ♪」


「えっ、じゃあ近いじゃん!」


さりげなく手を繋ぐ。


「どこ?!」


私達は会話が途切れる事もなく、


かなり良い感じに盛り上がっていた。


「今日、うちに兄貴いるけど…来る?」


「お兄ちゃんいるの?」


「似てねーけどな♪」


どんどん、道が外れて行く。


後に、何もない場所に出た。


「本当に、家、この辺なの?」


「は?家とか遠いよ?」


どういう意味?


騙されたの?


「金、出せよ」


お金…?


お金目当てだったの?


「でも…全然…」


「は?何?!聞こえねーんだよ。あるだけ出せ」


私は怯えながら、


財布を出した。


「なんだよ、二千だけか…。五万出せ」


「そんなに無いよ」


私の声のトーンが、徐々に高くなっていく。


「だったら、バイトでも詐欺でもしてさ」


そんな…


「親は?騙せよ」


無理…。出来ない…


しばらく黙り込んでいると、


「来週、またここに来いよ。逃げても無駄だ。


家も知ってるし、教室でいつも会えるからな」


私は小さく頷いて、


背を向けた。



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