○あなたの隣に○ No.9
「奈々美ちゃん、さっきのコってさ、もしかして元彼?」
コーチが口を開いた。
「まぁ…でも3ヶ月しか続きませんでしたよ・・・」
奈々美が落ち込んでいるのを見て三宅コーチは優しく声をかけた。
「あのねぇ、奈々美ちゃん。無理できないときは無理しなくていいんだよ。泣きたいときは泣いて、悲しいときは悲しいんでいいんだよ。」
三宅コーチは奈々美にハンカチを渡した。奈々美の目から、涙がこぼれ始めた。
「隆史はなんでいまさら奈々美に用があるとかいうのかな?コーチ、奈々美さ、さっき隆史の話を聞いたほうがよかったの?でもね、また話を聞いて奈々美は泣くんじゃないかって不安だったんだよ。何を言われるんだろう。別れた理由を話されるの?でも今さら聞いても泣いちゃうだけだよ。ヨリをもどすつもりだったの?もしそうだとしても、また奈々美別れることを考えちゃうよ。。とにかく怖いよ。隆史が怖い。」
三宅コーチはうなずきながら奈々美の話を聞いた。
「好きなんだね…その隆史くんってこのことが。好きじゃなきゃ怖くないでしょ?」
「好き…だよ。まだ好き…だよ。」
「じゃあ、いいんじゃないの?好きなら怖くても。隆史くんのそばに居ても不安で悲しい。離れていても愛しすぎて悲しい。同じ悲しみなら、傍にいる悲しみを選んだら?」
奈々美の涙は止まらなかった。三宅コーチの人が傍にいてくれたらなって奈々美はそう思うようになっていた。
<つづく>
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