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desteny??

[416]  meeco  2009-05-11投稿
中川の声が、私の頭の中で、あの日をリンクさせた―\r

「止めてっ!!降ろして!!」

「しだばたすんじゃねぇよ!!周りを見てみな?この辺りには、うちの別荘以外、建て物も無いし、誰一人、人も歩いて無いから。諦めな・・・。ちなみに、携帯だって圏外だから。あっちゃんも、助けには来てくれないよ?残念だけどね。」

涙だけが、留めどなく流れた。身体は、震え、寒くも無いのに、鳥肌が立っていた。どうして、こうなってしまったのか―\r

運命とは・・・。―\r

私には、酷過ぎた―\r

確かに、建物や、灯りすら、中川の言う通り、どこにも見当たらなかった。


別荘と言うより、別宅と言う、たたずまいだった。建てられてから、まだ直ぐの、コンクリートで出来た、モダンな住宅だった。都心にも建っていそうな、大きな一軒家だった。

中川は、鍵を開け、私を放り投げる様に、玄関の一段上がった所に降ろすと、下駄箱の上に有る、ブレーカーを全部上げた。

私は頭の中で、常に、此処から、どうやって逃げ出すかと言う事だけを考えていた。

「泣くなよ・・・。」

中川は、私の頭の上に、右手を載せた。

「止めて、触らないでよ!」
直ぐさま、中川の手を、頭を振って、払い除けた。

「可愛くねぇな・・・。」

中川は、私をまた、抱き上げると、前に有った階段を登り、二階へと上がって行った。

二階には、幾つもの部屋の扉が有り、そのうちの一番奥の部屋の扉を開けた。

扉の先には、クイーンサイズの大きなベットが一つ、置いて有り、ベットの隣りには、ガラス張りのバスルームが見えた。

私は、ベットの上に、重い物を置く様に降ろされた。

手だけでも、自由になれば・・・。と思った時、ベットの隣に、プッシュ電話が有るのに気が付いた。あれで、誰かに助けを求められれば・・・。次は、此処から、逃げ出すと言う事よりも、電話を使って、何とか、助けを求められ無いか・・・。と考えた―\r


「香里・・・。良からぬ事を考えてるよね?誰かに、電話で助けを求めようとかって思ってんでしょ?」

「そんな事・・・。」

中川に悟られずに、居なければいけない―\r

「その電話だけどね、繋がって無いんだよ。まだ、此処建ったばっかだから、電話は付いてるけど、契約して無いんだよね・・・。だから、どこにも掛んないよ?」

絶望の淵に立って居る気がした―\r

もう、他にどうすれば、逃げられるのか、考え付かなかった―\r





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