黒の光?
僕と彼女、ノノカとはそれから一ヶ月、合うことはなかった。
僕は何とか立ち直り、近くにあるおばさんの家に住むことになった。
おばさんは優しく、たくさん相談ものってくれた。
それに、家もすぐ近くだったため、学校ももとと同じ学校だった。
久しぶりに学校に行くと友達が話しかけてきた。
それから今まで話をしたことのない男や女、皆が皆「残念だったね」「悲しいよね」「大丈夫だった?」などと聞いてくる。
そんな奴らに僕はちゃんと「うん」と何回も返事した。
僕の大の仲良しの二人の男と一人の女はそんな様子を僕の隣で見ていた。
「なんだあいつら。」
「ああ、俺もそう思うよ、タカシ。」
いかにも怪訝そうな顔をして机に座っている高志(タカシ)
そして、眼鏡をかけた知的な男、恵斗(ケイト)
「そうですわ!トシキ君が休んでいる間は一切話題に出さなかった方々が、いざ学校に来たとなると滅相変えて話かけてくるなんて、信じられません!」
髪は肩より少し長い程度で、目がくりくりとかわいく、しかし明るい自分の意思をちゃんと持っている女、実与(ミヨ)
「おいミヨ、皆に聞こえてしまうぞ。」
ケイトが窘める。
「そんなの意味ねーよ。もう聞こえちまってるからな。」
大声で笑うタカシはかなりおもしろがっていた。
「皆、ありがとうね。」
僕は少し恥ずかしがりながら言う。
「ああ、もう気にすんじゃねーぞ。」
「う、ううう嬉しいですわ!」
「ああ。」
三人が一斉に答える。
僕はおもしろくて、ついに笑ってしまった。
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