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忘れられないあなたを?

[272]  ちえ  2006-07-15投稿
「すご〜い!!」     「やろ?」        ワンルームの狭い部屋の中には、モミの木、飾られた電球、サンタののったでかいケーキ、キャンドルなどがひしめきあっていた。 「一人で用意したの?」  「あたりまえやんか。一人で用意してお前がくるのまってたんや。」      ズキンと心が痛んだ。隆二の深い愛に気付いてあげられなくてごめん。一人でスネてたのを後悔した。  「ケーキ食べよ!」    そう言いながら隆二はドンペリを持ってきた。   部屋を暗くして、キャンドルに火をともし、乾杯した。           最高の夜だった。今までで一番のクリスマス。   「結婚しような。」    隆二はにこっとしてキスしてくれた。                   朝、目が覚めると枕元に小さなプレゼントが置いてあった。開けて見てみると、ティファニーのペアリングが入っていた。     あたしは感激してそれを抱え込み、自然と流れる涙を拭きながら隆二の方を見た。隆二はぐぅぐぅ寝ている。かわいい寝顔にキスをして、あたしは左手の薬指に指輪をはめた。もう一つの指輪は隆二の左の薬指へ。

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