CORRIDA 『少年の過ち』
蒼く輝く海が接するビーチの付近に、それは建っていた。
庭に高くそびえ立つ、数本の椰子の木がとても印象的であるその一軒家は、全体を白で統一されており、その入り口の扉の付近には『Welcome to corrida』と書かれた看板が掲げられていた。
一見、只の一軒家のようにも見えるが、それはちゃんとした街で人気の便利屋である。
リビングのソファで昼寝をしていたジョニー・カーライルは、ビーチから聞こえてくる心地良いさざ波の音を聞きながらゆっくりと目を覚ました。
ソファから起き上がり、早速彼はテーブルの上に転がっているバナナを手に取り、その皮を剥きながら窓際に立った。
やがてそれを口に運び、外の蒼く輝く海を見つめながら、吹き上げてくる心地良い風を存分に受けた。
するとその時
トゥルルル〜
トゥルルル〜
突如と電話が鳴り響く。
「早速か」
ジョニーはそう呟き、受話器を手に取った。
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