携帯小説!(PC版)

記憶

[608]  あみ  2009-05-16投稿


ここはどこなのだろう

遠く先に、爪の大きさ
ぐらいの何かが見える

とりあえず歩きだそう

そこにたどり着く前から
その何かが何なのかは
気付いていた

黒く長く輝く長い髪
見とれてしまうほどの
美しさだった


「あなたは誰?」


小さく弱々しい旋律の
ように奏でられる声

「俺は… 誰だ?」

ふいに頭を殴られた
ような激痛が走った

「…っつ…」


「あなたの記憶に私は
いたはず…。ねぇ、
思い出してよ…ねぇ!」

今にも泣き出しそうな
声で彼女は叫んだ


俺の脳内にうっすらと
だんだんに鮮明に

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