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Dear Love (2)

[431]  奈緒  2009-05-16投稿
■1.幸せ


「なーおー!!」


紗季姉が手を振った。


あたしも、紗季姉に向かってブンブン手を振った。


幸せだった。

あたしは、愛されていると
心から感じていた。

まさか、この幸せが
なくなるなんて


誰もが予想してなかったよ。


神様は、
知っていたのですか?


「奈緒、もうすぐ誕生日よね!」

お母さんがニコニコしながら、あたしの髪を撫でた。

「うん、15才だね〜(笑)」

「そうね。もう15年も生きてきたのね‥」

しみじみ語るお母さんは、窓の外をずっと見ていた。

「あはは(笑)いきなり語るの?」

「奈緒が生まれた時、紗季が泣いてたのよ。まだ紗季は2才だったのにねぇ」

「ふぅーん。何だろね」

「きっと嬉しかったのよ。」

「へぇ〜‥」


きっと、幸せが続いていくと思っていた。

だって、予想なんて出来ないよ。



「紗季姉、お父さんは?」

「あーなんか仕事?」

「忙しいのかなぁ‥」

「奈緒の誕生日ん時には帰ってくるよ」

「うん‥」


お父さんは、仕事をしていなかった。

お母さんとは違う女の人と、遊んでいたんだ。


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