CORRIDA 『少年の過ち』6
午後7時頃‥
ジョニーとエディの2人は、ボロボロの大きな廃倉庫の前へと来ていた。倉庫の周りには数台のバイクと車が停めてあり、入り口のシャッターからは僅かに光りが漏れている。
「エディ、俺の後ろにいろ」
「う、うん‥」
2人はゆっくりとシャッターの前まで歩いていき、ついにジョニーがそのシャッターを開け放った。
ガララララッ!
中ではいつものように5人の凶悪な男達が待ち受けるが、突如と現れた見知らぬ男の出現により、彼らは戸惑いを見せ始めた。
「だ、誰だてめぇ!!」
連中の1人が大声で叫ぶが、ジョニーはたじろぐこともなく、冷静に応えた。
「只の便利屋だ。それより、この子がお前らに言いたい事があるそうだ」
「何!?」
すると、ジョニーの背後からエディが顔を出し、目の前にいる憎き5人に向かって怒りをあらわにして叫んだ。
「俺は‥俺はお前らのしもべじゃない!!‥よくも‥よくも俺をこんな…」
エディはその場に静かに泣き崩れた。
そこで、リーダーのジェリーが口を開く。
「てめぇ!!誰にもの言ってんだ!!
このクソガキ!!何様だ!!」
ジェリーは転がっている鉄パイプを拾い上げ、それを構えながら2人に立ち向かってきた。
しかし、ジョニーはおもむろに拳銃を取り出し、その銃口をジェリーに向ける。
「な、何!?」
ジェリーは思わず立ち止まり、その場で硬直した。
するとジョニーは、5人に向かってあざ笑いながら言った
「ははっ、ちっぽけな野郎共だな」
「な、舐めるなよ‥それで勝ったつもりとは大笑いだな」
「いや、お前らの負けだ。諦めろ」
するとその時
突如とパトカーのサイレンの音が近くで鳴り響いた。その音を聞いたジェリー達は、急に慌ただしくなり始め、すぐにその場から立ち去ろうとするが、ジョニーに銃口を向けられているおかげで、その場から思うように動けない‥。
「き、貴様!!サツを!!」
続く
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