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雪花火

[88]  ユージ。  2009-05-20投稿
「いつか、一緒に桜見れたらいいね。」

その『いつか』がこないことなんてわかってる。

「早く春になんないかなぁ。冬寒くてやだぁ。」

だけど、それでもその『いつか』を信じたくて。

「そうだね。桜見て二人で笑ってたいね。」

希望にしがみつき、そう答える。
















「あっちぃ〜!」

隣でこう叫んでるのはマサキ。

「でも暑いと女の露出上がるからいいよね!」

道を歩く女に声かけまくってたと思ったら、いつのまにか帰ってきてたコウキ。

「つか、お前何連敗してるん?(笑)」

「うっせーよ!百人に声かけりゃ数人は捕まるんだよ!」

「だから、ユージ!」

「お前も来い!」

ものすごい勢いで絡まれた…。

「いやいや。俺が行ったら余計ダメだからマサキと行けよ。」

マサキはすげーイケメン。
中身もいい。
だけど彼女作らない不思議な奴。

曰く、遊んでたが楽らしい。

コウキは顔はいいんだけど中身がチャラくっていつも振られてる。

曰く、百人に告れば数人はひっかかるはず!といつも言ってる。

「んじゃマサキ!いこーぜ!」

マサキが返事する前に引っ張っていきやがった。

結局一人残され、流れる人混みをずっと見てた。

いつもの何気ない風景。

家族連れやカップル。

毎日当たり前にある風景が。

その日から変わった。

1人の女を見つけたその日から。

俺の日常が変わった。

感想

  • 12520: 続きが早く読みたい? ジーニアスより [2011-01-16]

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