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汚染 129

[97]  ふく  2009-05-20投稿
最近は貴方と過ごす時間はなくなった
なかなか時間が合わないのも仕方がない
そこで傲慢になったりもしない
考えてみれば貴方からの『好き』も近頃聞いていない

仕事中は少し時間が空けば貴方と地下で少し話すくらい
『観たい映画があるの』
それは貴方へのサイン
『じゃあ一緒に観に行こう』
私の送るサインに貴方は答えてくれる
そうして約束を作る
しばらく我慢したんだから楽しみが一つ欲しかった

その時久し振りに髪に触れられた
そんなに言う程こうして貰っていなかった訳でもないのに凄く懐かしく感じたのは私だけだろうか
上がる心拍数
静かな地下に私の鼓動が響き渡りそうな位だった

貴方の手に触れた
『こうして触るのも久し振りね』と言う私の手を貴方が掴んだ
手を繋ぐのも何日振りだろう
こんなに暖かかったっけ
良く覚えていない程だった
少しの間そのまま手を繋いでいた
誰かに見られたらどうしようと思いながらも喜びは溢れた

何だか泣きそうで
それをごまかす様に立ち上がった
『戻ろうか』
本当はもう少しいたいけど
『そうだね』と立ち上がって貴方が私の体を抱いた
この感触
この香り
自然と引き込まれる安心感

貴方の左胸に耳を置いた
貴方の鼓動の加速に安心した
貴方もきっとこうしたかった
空いた時間の分だけ少しの緊張は走る
それを感じる事が出来たなら
まだ私は貴方に想われているんだと思える

戻るエレベーターで貴方が私の額にキスをした
思わず赤面しそうで俯いた
扉が開くと貴方が先を行く
背中を見つめながら胸は高鳴った

貴方がくれた優しいキス
今日一番の最高のプレゼント

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