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AS SHE LIKE

[278]  FOITUS  2009-05-21投稿
彼女が入社してきたのは3か月前。身長158センチ、体重47キロ、上から85、59、89というのは見た目で勝手に決め付けた数字。年は25。
ひと月ほど前彼氏ができたらしい。相手は見かけも言動もぱっとしない同じ会社の地味な男だ。他に独身男性も多く、アイドル系タレントによく似た彼女はたぶん毎日のように複数の相手からアプローチがあつたに違いない。そんな中からその男を選んだ。
まあ実直な、いや安全な選択というべきだろう。人は初対面の相手を3秒で本質を見抜くらしい。何かが彼女の心をインスパイアーさせての選択だったのかもしれない。年令からして深い付き合いをした経験もあり、元彼の浮気のせいで二人の仲がだめになり前の仕事も辞めてしまったらしい。彼女としては結婚も考えていたらしく、破局のあと二週間ほどは食事も喉をとおらなかった。
何の自慢にもならないが、うちの業界は決して上品とはいえず、若い人の人気は低い。昔は若い事務員さんを事務所で押さえ付け妊娠させたりなどということは日常茶飯事だったらしい。いわゆるかたぎの商売として認知されたのはつい最近のことだ。
認知され多少上品になったとはいえ、女性にとって手強いやからが社内にはゴロゴロしている。
恐竜なみの欲情をおさえきれずに、月々十数万円もの養育費を支払うこと余儀なくされている男たちもいる。
確かに、彼女のそばにいると、はずかしながら心拍数があがってきてしまう。彼女が振り返りざまに立ち去った際スカートの後ろ側のスリットの間からパンスト越しに白いパンティー画見えたと思ったのは単なる錯覚だった。
彼女はこれまで並み居る男どもの視線をのがれるためやはり必死に防衛策をこうじながら生きてきたのだろう。彼女にとっては今回の選択もおそらく瞬時にしてなされたものに違いない。
相手の男の子の方はパッとしないと言ってしまったが、思ったよりもおもしろいかもしれないことに最近気付いた。
職業柄小さな花瓶にかんたんな花を挿す機会がよくある。彼は色彩、形、ボリューム的になかなか素敵につくる。少し前に、ウエッブ上のイラスト描きの仕事をしていたこともあったらしい。
中学時代は自分でとりたてて勉強などしたことはなかったそうだが、難関高校に合格したらしい。
予想外に彼は才能豊かであるらしい。
彼女はそのへんのこともすべて一瞬にして見抜いていたのかもしれない。

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