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とある一族の話。?

[384]  ケイスコンプ  2009-05-21投稿
紫炎の力を法燈に流し込む。すると蒼かった炎が徐々に紫に変わっていく。
法燈は紫炎の力により火力が増していた。
黒い影はもう片方の手を突き出した。
「フンムゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
力は互角、が呪いの力は格段に火力が上がるが、体力の消耗が激しく、長期戦には向かない。
「一気に決める!!」
「うぐっぅぅぅぅぅうぅぅううぅううぅううぉぉぉおぉおおぉおあぁぁぁ!!!!」
余りにも強大な火力に焔魔の右腕は焦げ付いていた。
「この右腕が無くなろうともお前だけは倒す!!」
「はぁああぁあぁぁはっ!!!!!!」
「紫炎龍・焔魔燈衝咬(エンマトウショウコウ)!!!」
『ギャオォォオォオォン グチャグシャ…ボト…ボト、ボト…グシャン!!!!!』
紫色の法燈は影の腕を二本を食い千切った所で息絶えた。
「ガァァァァアァァアッァアアァァァ!!!!!!!」
黒い影の耳を劈くような鳴声が響き渡った。
『バサバサッバサッバサッッバサバサッバサァアァバサァア』
両腕を失った黒い影は天に舞、闇夜へと消え去って行った。
「…闇の暗殺者…鴉…一族……これほどの力だったと…は」
『バタッ!!』
「焔魔様!!!」

「ッ!!」
「どうしました!?烈火様?」
暗い森の道を立ち止まる、烈火。
「…ぅんっぐ…と…父さ…んが、父さん…が!!」
突然泣き出し、そのまま泣き崩れてしまった。
「烈火様!?烈火様!?」
豪炎に肩を揺さぶられる烈火。しかし烈火は
「父さんがぁ…父さんがぁぁぁああ!!」
「ま…まさか焔魔様が!??」
「うぐ…ぅっぐ…ひっ……し…ひっく…し…死んじゃったぁぁよおおぉぉお!!!」
命の灯火がひとつ消えた。あれほど燃え盛っていた命の灯火が熄えた。
『ポツ……ポツ…ポツポツ…ザアァーーーアァー』
暗い森に冷たい雨が降る。
「うわぁぁああぁぁん」
「烈火様…」
豪炎は小さく蹲る烈火を抱きしめた。
「大丈夫です。烈火様は…烈火様は私がお守りします。
焔魔様との約束は、烈火様の命は…この命に代えても、この豪炎がお守りします。」

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