明日の僕はスーパーヒーロー 1
チャイムの音と共に、いっせいに、校内がざわめき出した。
女子は女子、男子は男子で、それぞれ、いくつかのグループを作る。
話しの内容は、昨日のテレビドラマの話題や今流行りのファッションなどについてとさまざまだ。
学生がするごくありきたりの会話だ。
そんなことを思っていると、僕の席に、ユカリがやって来た。
「ねえ、リョウ君、今日の放課後空いてる?」
僕は逡巡した。
「いや、とくに。で、なんか用か?」
用があるから、聞いてるのだろう。ユカリは。
「うん。空いてるなら、放課後話すから、その時に」
「わかった」
僕には、思い当たる節がなかった。
ユカリとは、小中、そして、この高校でも一緒になった。偶然だけど。いや、まさかと僕は閃いた。
「じゃあ、放課後、えんばん公園で4時に待ってるから」
地元の小さな公園だ。
もしや、愛の告白なんてことは、、、ないな、有り得ない。
「じゃあ、後でね」ユカリは僕の席をそそくさと離れていった。
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