3パーセントの愛(2)
「遥香ってオトコいるの?」
面接中、世間でいうイイ顔の彼は慣れた口調でセリフの如く質問をしてきた。
来た。
出会って3分。
チェック1→呼び捨て。
チェック2→模範のご質問。
ワタシは行儀よく座って、目の前にいる黒服のお兄さんにサラリと答えてあげた。
「今はいませんね。」
「そーなんだ〜。で、時給はいくらぐらい欲しい?」
偽フランクの面接はあっという間に終わった。
所要時間わずか5分。
ワタシは彼に『軽いオトコ』というレッテルを貼った。
夜の仕事に染まりきれていないワタシは、この世界の人間に深入りしないと決めている。
そして『かわいくないオンナ』の入り口に立つ。
今日から完璧に作りあげたキャラクターで`仕事だけ`をしに行くと、かったーい決意をしましたの。
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