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汚染 135

[136]  ふく  2009-05-27投稿
帰りの電車の中で貴方と同じ匂いを見付けた
一瞬貴方がいるかと思って
どきどきして周りを見渡した

いるはずもないのに
そんなはずはないのに
急に寂しくなって俯く
涙は流さない様に唇を噛み締める

貴方が隣にいなくても大丈夫
もともと私は一人だから
平気な振りをして立っていても
貴方は此処にはいないと実感した時
足元がふらついて
目の前が暗くなって
泣き崩れてしまいそうになる

二人でいる時
あんなにも貴方の愛を感じて幸せだと思えるのに
現実の恐怖を知ると
貴方を遠くに感じてしまう

どうして毎日貴方に触れられないのだろう
どうして会いたい時に会えないのだろう
どうして側にいて欲しい時に側にいてと言えないのだろう
こんな願いも私の手では掴めない

何処からともなく届くこの香りに私は今どうしようもない位動揺している

馬鹿だねって自分を笑いたくもなるけど
何でもいいから貴方を感じていたい
目を閉じれば貴方がすぐそこにいる様な気がして
こうする事でしか寂しさを紛らわす事が出来ない

全てに敏感になる
そうやって貴方の匂いを探したり
貴方の面影を探したり

ごまかす事は出来ないけど
貴方じゃないと何も意味がないんだけど
この苦しみに打ち勝つ方法をまだ私は見付ける事が出来ないから

何でだろう
こういう時
貴方の顔を必死で思い出そうとするのに
思い出そうとすればするほど記憶が形を成さない
靄が掛かった貴方の顔しか思い出せない

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