3パーセントの愛
夜の仕事だからってテキトーに働くわけじゃない。
だから周りにも軽く見られると腹が立つ。
「お店終わった後、家来ない?」
なーんて笑っちゃうようなこと平気で言うエロおやじ。
『なんでアナタの家行かなきゃなんないのよ、ワタシ仕事してるの。わかる?』
そう心の中で言ってるワタシと、割り切りすぎる自分につくづく嫌気がさすワタシ。
「もうちょっと仲良くなったらね♪」
自分でも恥ずかしくなるような、思ってもいない言葉を口にする。
こんなことだから自分に正直に生きるって、難しいと感じてしまう。
「イイ体してるね、何カップ?」
またこのフレーズ。
聞き飽きた。
挨拶のついでみたいなノリだから、答えるワタシは羞恥心まで鈍くなる。
「触らしてよ〜。」
ってもう触ってんじゃないの。
ワタシの胸に置かれたおやじの手を穏やかにあるべき場所に帰してやる。
「ダ〜メっ♪」
・・・なんじゃこりゃ!
電車の中だったら「痴漢です!」ってなって人生パーだぞっ!
なんちゃって。
キャバクラだもん。
そーいうとこだもん。
キャバクラで働いてるオンナなんて嫌でしょ?
本気の恋なんて・・・
きっとできない。
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