先輩に恋をしたあたしは先輩に気持ちを伝えたくなってしまった。　
でも、噂が広まったら先輩に迷惑をかけちゃう気がした…　　
先輩がみんなに冷やかされて嫌な思いをしたらどうしよう…　　
そこで先輩に手紙を送る事にした｡　
他の誰も知らなくていい。先輩だけが気持ちを知ってくれたらいい。　
自分の気持ちと誰にも言わないでほしいという事を先輩に伝えた。　
それから先輩とは目が合う事が多かったね。　
帰り道が同じだったから先輩の大きい背中を見ながら帰るのが大好きだった。　手紙を書いても前と変わらなかった。　
先輩、黙っててくれたんだね！！　
約束をちゃんと守ってくれた。あたしに向けられる先輩の優しさに初めて触れた気がした。　
帰り道の途中にある先輩の友達の家をすぎると先輩もあたしも１人になる。　
別に何もないのに先輩の背中を独占したようなそんな気持ちになった。　

それから数日後…　
いつものように帰っていると先輩が友達の家に入って行った。玄関の前に立つ先輩が見えて、あたしはその前を通らなきゃいけなくてすごく緊張してた。下を向いてとにかく早く通りすぎようって早足で歩いた。　通りすぎようとした時、　「ばいばい」　
って声が聞こえた。　
でもあたしは声がした方を見れなかった。　
今の…先輩の声。友達にばいばいしたのかな？　
まさかあたしに言うわけないよね。　
なぜかその後涙が出た。　声がしたほうを見る事ができなかった事…　
淡い期待をした自分…　
惨めだった。　
泣けてきた。　
先輩…　
誰に向けて言った言葉だったの？　
それは今もわからない…

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