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天駆ける時間40

[291]  ユータ  2006-07-16投稿
「ゼウス……全能の神ゼウス!?」飛び上がるようにカケルは叫んだ。
老人はかく?首を上下している。「まさか…本当に神様がいるなんて…めちゃめちゃ人間ぽいし…ってゼウス様ごめんなさい!めちゃめちゃタメ口だし」
あたふたしながらとりあえず頭を下げる。
ゼウスはまだ頭を上下させている。
「ゼウス…様?」怒っているのかもしれない…カケルは意をけして顔を上げた。「ZZZZ」
「……」苦笑しながらとりあえず起きるのを待つ事にした。(突然いなくなるのもいけないし、かといって神様の眠りを妨げるわけにも…)一人頭を掻きながら葛藤するカケルの耳に悲鳴が聞こえた。そして何かの爆発音。「な、なんだ?!」見ればぽつぽつと家の見える辺りから煙りが上がっている。
カケルは一瞬ゼウスを見たが、いびきを起てながら、ぐっすり眠っている。
(ゼウス様…すみません!)カケルは心剣を左手でしっかり腰に当てると、煙りの上がるところ目指して駆け出した。
カケルの姿が見えなくなると老人はゆっくり目をあけた。「ふっふっふっ…若い頃のオヌシにそっくりじゃ…のぉ…光よ…」
ふっと髭を動かすと光に包まれやがて消えた。

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