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ねぇ…大好きなのに。

[230]  春樹  2009-05-31投稿
「なに?」

私は、また嬉しさを隠しながら電話にでた。

「お前のせいで、今日仕事遅刻した」

春樹が優しい声で言った。

「は?電話したじゃん」

私は少し笑いながら答えた。

「だから、今から遊ぼ」

春樹も少し笑っていた。

その頃春樹には彼女が居て、その彼女は妊娠していた。

「ヤダよ。春樹もう結婚するんでしょ?」

私も春樹に、逢いたかった。

その頃私にも彼氏が居た。

「じゃぁお前のせいで、俺が遅刻したんだから、ご飯食べるのに付き合え」

春樹も私と同じ気持ちなんだと思った。

「解った」

私はもう、逢いたい気持ちを抑えられなかった。

そして、私と春樹は久々に二人きりになった。

私はいつも、あまり春樹に深く関わらない様にしていた。

私と春樹には、必ず別れが来ると思っていた。

久々に逢った私と春樹は、お互い気持ちを抑えられなくなっていた。

だから、それから私と春樹は頻繁に、逢う様になった。

そして、私は初めて春樹に抱かれた。

私を抱いた後、春樹が

「まだ、やりたいだけだと思う?」

そう聞いてきた。

私も忘れていた。

【やりたいだけ?】

私が15歳の頃、春樹に言った言葉。

春樹の気持ちが、伝わってきた瞬間だった。

だから、私は優しい笑顔で首を振った。

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