携帯小説!(PC版)

迷想

[177]  コトミ  2009-06-04投稿
「先に慎から教えて。」
「じゃぁ、耳貸して。」
そう言われ、私は慎に耳を傾ける。

胸がドキドキする。

「雪。」

ただそれだけだった。
慎はそれだけを言い、
「お前の番。」

と、せかすように言う。
ショックだった…。

もう両想いではない。

それでも、私は言いたかった。

…慎に、この想いを伝えたかった。

「私は、慎が…慎が好き…だよ。」

耳うちで言ったりはしない。ちゃんと目を見て、直に言った。

それでも、慎からの返事は無く、その日は終わった。

月曜日の事だった。

私は気まずい気持ちで学校に向かう。

悪夢の始まりだった…。
慎が自然と私を避けるようになったのだ。

何も話さなくなり、私が近くに居ればすぐに離れる。

毎日、毎時間そうだった。

そしてある日、私は聞いてしまった…。

その時は丁度、総合の時間で私と慎は席が近かった。

「あいつ、俺の事が好きなんだって。マジキモいよな。」

慎の声だった。

私はただその会話を聞いているだけだった。

慎の周りには、仲の良い男子が5人ばかし居た。
それからというもの、自然とその事は広まっていき、ついに男子による冷やかしが始まった。

毎日嫌味っぽく言う言動。
慎の隣りを偶然通っただけでも、必ずしも内緒話が絶えなかった。

嫌だった。ただ慎を好きになって告白しただけなのに、ここまで言われる事が分からなかった。

それから次第に冷やかしは無くなったが、あの日から慎の態度は変わらぬまま、約二年がたった。
さすがの慎でも、忘れてると思ってた。

なのに、覚えてたんだ…。

少しだけ、胸が痛む。

それから私はトイレに行き、教室へと戻る。

今木さんは待ってましたと言わんばかりにまた話かけてくる。

さっきの事もあり、私は面倒臭いといった感じで、その話を聞いていた。

感想

感想はありません。

「 コトミ 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス