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真実 9

[346]  彰子  2009-06-07投稿
 夏の休暇に入り、淳は美佐に別れ話を持ち出した。 「お互いも解り合わずに世間体ばかりを重視して、虚しいばかりの生活はもうやっていけないんだ。」  美佐は淳の気持ちを聞いてくれるどころか、
 「自分達は捨てられるの?生活はどうやってやっていけばいいの?」と、わめき散らすばかりで、話し合いにはならず、淳の実家へ美佐の母親を使い、淳が突然、離婚すると言い出してると、何の説明もなく電話をかけさせては、結局めちゃくちゃにされて休暇は終わった。「なぜちゃんと話をしてくれないのか、なぜそう思うのか聞こうともしてくれないのか…。」淳は疲れていた。結局バブル時代に流行っていた、三高だろうか、自分より背が高く、大学も一流を出て、給料も人より高い。お互い愛のない結婚だった事を改めて感じ、更に虚しさだけが残ったが、その気持ちは亜子へ向けたのだった。

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