白舟☆1
1.出会い
今日は晴れている。
だから麻理紗は白舟に行くことにした。
白舟は麻理紗のお兄ちゃんが働いてる居酒屋。
麻理紗はまだ中学生だけど、お兄ちゃんが許してくれてるから、居酒屋に入ることができる。
お酒は飲めないけどね。
カランカラン.....
「おー!!麻理紗!!」
「あれ!?お兄ちゃん、今日は麗奈さんはいないの??」
「麗奈は多分もうすぐ来るよ。」
麗奈さんはお兄ちゃんの新しい彼女。
白舟は恋の居酒屋って呼ばれてて、白舟に来ると恋人ができるってウワサが、すごい広まってるんだ。
お兄ちゃんと麗奈さんもこのスナックで出会ったらしい。
でも麻理紗はまだ中学二年生だし恋人なんてまだ早いと思う。
でも少しだけ恋人がいたら楽しいだろうなぁって思う。
カランカラン.....
「時雨ー!!」
「麗奈っ!!待ってたぞー!!」
時雨って言うのは、お兄ちゃんの名前。
いつもラブラブなお兄ちゃんと麗奈さんは、会うといつも抱き合っている。
それを白舟の客は、うらやましいと言う目でいつも見ていた。
カランカラン.....
今度は男の子が入ってきた。
背は麻理紗よりも大きくて黒い服を着ている。
服の袖はすごく長くて、男の子の手は黒い服の袖の中に、隠れている。
中学生だろうかズボンは制服っぽかった。
チェックのズボンは、すごくかわいいなと思った。
ここらへんの学校じゃ無いのかもしれない。
見たことの無いズボンだった。
「ここは二十歳にならないと入れないお店なの。ごめんなさいね。」
麗奈さんが言った。
男の子がキョロキョロと周りを見回している。
麻理紗と目が合った。
ドキン.....
そのとき男の子の長い袖が麻理紗の方に向いた。
なんだろう.....。
「この人は.....??」
きっと男の子は麻理紗に指を指したんだと思った。なんで、あんなに袖が長いんだろう.....??
「中学生.....。」
それにしても、きれいな声だった。
男の子とは思えないくらい、透き通った声でトーンは高めだった。
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